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中高一貫校で数学が赤点に つまずく原因5つと次のテストまでの対策

執筆者の写真: 福岡塾六本松校
福岡塾六本松校
12 時間前
読了時間: 10分

「小学校までは算数が苦手ではなかったのに、中学に入ってから数学で赤点を取ってしまった」


中高一貫校では、こうした悩みは珍しくありません。本人の努力不足だけで片づけると、原因を見落としてしまいます。中学数学は抽象度が上がり、授業の進度も速くなります。さらに、中高一貫校では高校内容を見据えて先取りする学校も多く、一度つまずくと次の単元にも影響が出やすいのです。


赤点はショックな結果ですが、学習を立て直すきっかけにもなります。大切なのは、「なぜ点が取れなかったのか」を分解し、次のテストまでにやることを絞ることです。


俯瞰で見た数学ノートに向き合う中学生。
赤点は、学習のどこかに未接続があるサインです。

中高一貫校の数学で赤点が起きやすい理由


中高一貫校の数学は、一般的な中学校よりも進度が速いことがあります。学校によって違いはありますが、中学範囲を早めに終え、高校数学に入る準備を進めるカリキュラムもあります。


小学校の算数から中学数学に変わると、学び方も大きく変わります。


小学校の算数

中学以降の数学

具体的な数や図で考えることが多い

文字式や関数など抽象的な考えが増える

手順を覚えると解ける問題が多い

なぜその式を立てるのかが問われる

単元ごとのつながりが比較的見えやすい

方程式、関数、図形、証明がつながっていく

問題数をこなせば安定しやすい

理解と演習の両方が必要になる


たとえば、正負の数で符号の感覚があいまいなままだと、文字式、方程式、関数の式変形でミスが増えます。方程式の立て方が不安定だと、文章題や一次関数でも苦労します。


中高一貫校で数学が赤点になったときは、今の単元だけを見るのではなく、前の単元からのつながりを見る必要があります。


赤点の基準と影響を正しく知る


赤点の基準は学校ごとに異なります。多くの場合、定期テストの点数、平均点、提出物、小テスト、授業態度などを合わせて判断します。


よくある基準の例としては、次のようなものがあります。


確認したい項目

見るべきポイント

赤点の点数基準

何点未満が赤点なのか

評定への影響

テスト以外に提出物や小テストが入るのか

補習や追試

対象者、実施時期、合格基準

進級や単位

何回続くと注意が必要なのか

課題提出

未提出がどの程度評価に響くのか


赤点を取ると、補習や追試、追加課題の対象になることがあります。高校課程に入っている場合は、単位や評定に関わることもあります。


とはいえ、1回の赤点ですべてが決まるわけではありません。学校が補習や追試を用意するのは、学び直す機会を作るためです。まずは学校から配られた成績資料、シラバス、テスト返却時の説明を確認しましょう。


本人も保護者も、「終わった」と考えるより、次の3点を早めに確認することが大切です。


  • 何点から赤点なのか

  • どの単元で落としているのか

  • 次のテストまでに何を提出し、何を解けるようにするのか


数学でつまずく原因は主に5つある


赤点の原因はひとつではありません。複数の要因が重なっていることが多いです。ここでは、特に多い5つを見ていきます。


1. 前の単元の理解に穴がある


数学は積み上げ型の教科です。今の単元を勉強しているつもりでも、実は前の単元の理解不足で止まっていることがあります。


たとえば、一次方程式で苦戦している場合、原因が「移項」だけとは限りません。正負の数、分配法則、文字式の整理が不安定なこともあります。


見直すべきサインは次の通りです。


  • 解説を読んでも、途中式の意味がわからない

  • 符号ミスが何度も出る

  • 似た問題なのに、少し数字が変わると解けない

  • 文章題になると式が立てられない


この場合、今のテスト範囲だけを解き続けてもつらくなります。1つ前、場合によっては2つ前の単元まで戻るほうが、結果的に早く点につながります。


2. 授業を聞いているのに、概念を誤解している


「授業は聞いている」「ノートも取っている」それでも点が取れないことがあります。


これは、聞いていないのではなく、理解の仕方がずれている状態です。たとえば関数で「xが決まるとyが決まる」という関係が腹落ちしていないまま、グラフの描き方だけを覚えているケースがあります。


証明でも、先生の板書を写すことはできても、「なぜその条件を使うのか」がわからないままだと、別の問題で手が止まります。


授業中に理解したつもりでも、次のような状態なら要注意です。


  • 例題はわかるが、類題が解けない

  • 公式を使うタイミングがわからない

  • 解答を見れば納得するが、自力では始められない

  • 「なぜそうなるのか」を説明できない


このタイプは、ノートをきれいにまとめるだけでは改善しにくいです。例題の横に、「この式を立てる理由」「この変形をする目的」を一言で書くと、理解が深まります。


3. 学校指定の問題集を十分に解いていない


中高一貫校では、学校指定の問題集がテスト対策の中心になることが多いです。定期テストも、授業プリント、教科書、問題集から似た形式で出ることがあります。


それなのに、問題集が次のような状態だと点数は安定しません。


  • テスト直前に一度だけ解く

  • 答えを見ながら埋めている

  • 間違えた問題に印をつけていない

  • 解き直しをしていない

  • 提出のためだけに仕上げている


数学では、「わかった」と「自力で解ける」の間に距離があります。その距離を埋めるのが演習です。


特に定期テスト前は、学校指定の問題集を優先しましょう。市販教材を増やす前に、まず学校の教材を解き切ることが大切です。


4. 計算力と途中式の書き方が不安定になっている


数学が苦手な生徒ほど、「考え方がわからない」と感じます。実際には、考え方以前に計算で崩れていることも多いです。


途中式を省略しすぎると、どこで間違えたのか本人にもわかりません。符号、分数、かっこの外し方でミスが続くと、正しい方針でも答えが合わなくなります。


よくあるミスは次の通りです。


  • マイナスの符号を落とす

  • 分数の通分で間違える

  • かっこの前のマイナスを配り忘れる

  • 移項したときに符号を変え忘れる

  • 単位や条件を書き落とす


計算ミスは「ケアレスミス」と呼ばれがちですが、同じ種類のミスが続くなら練習不足です。ミスの種類を記録し、毎日短時間で直すほうが効果的です。


5. テスト勉強の始め方が遅く、解き直しまで届いていない


数学は、前日に暗記して一気に点を上げるのが難しい教科です。テスト範囲が発表されてから問題集を始めると、1周目を終えるだけで精一杯になりがちです。


定期テストで点を取るには、少なくとも次の流れが必要です。


  1. 例題を理解する

  2. 基本問題を自力で解く

  3. 間違えた問題を解き直す

  4. 類題を時間内に解く

  5. テスト形式で確認する


赤点が続く場合、このうち3以降に進めていないことが多いです。つまり、勉強時間がゼロではなくても、得点に変わる段階まで届いていないのです。


目線の高さで見た問題集とチェック済みの計算ノート。
間違えた問題に印をつけるだけで、次にやることが見えやすくなります。

次のテストまでにやるべき勉強法


次のテストまでの期間が短くても、やることを絞れば改善できます。目標は満点ではありません。まずは赤点を抜け、基本問題で確実に点を取ることです。


テストを解き直して原因を分ける


返却されたテストは、点数だけ見て終わらせないようにします。問題ごとに、間違いを分類します。


おすすめの分類は次の4つです。


分類

内容

知識不足

公式や用語を覚えていなかった

理解不足

何をすればよいかわからなかった

演習不足

解き方は知っていたが手が動かなかった

ミス

符号、計算、条件の読み落とし


この分類をすると、対策がはっきりします。知識不足なら覚え直し、理解不足なら先生や友人に質問、演習不足なら問題集の反復、ミスなら途中式の書き方の改善が必要です。


学校指定の問題集を3段階で解く


赤点対策では、教材を増やしすぎないほうがよいです。まず学校指定の問題集を使います。


進め方は3段階に分けます。


1周目は解ける問題と解けない問題を分ける


時間をかけすぎず、手が止まった問題には印をつけます。答えを見て理解できたら、解答を写すのではなく、もう一度自分の手で解きます。


2周目は印のついた問題だけを解く


すべてをやり直す必要はありません。間違えた問題、迷った問題、解説を見た問題を中心にします。


3周目はテスト前日に短時間で確認する


ここでは新しい問題に手を出しません。赤印の問題、基本例題、先生が授業で強調した問題を確認します。


前の単元に戻る日を作る


今の範囲だけを解いても進まない場合は、戻る勇気が必要です。


たとえば一次関数が苦手なら、比例、反比例、一次方程式を確認します。図形の証明が苦手なら、合同条件、角度、平行線の性質を見直します。


戻る範囲は広げすぎないことが大切です。次のように決めると取り組みやすくなります。


  • 今の単元で使う前提だけ戻る

  • 教科書の例題レベルに絞る

  • 1日20分だけ復習する

  • 解けるようになったら今の範囲に戻る


戻ることは遅れではありません。土台を直すための近道です。


各問題で「なぜその解き方か」を一言で説明する


数学の点数を上げるには、解法の丸暗記だけでは足りません。解く前に、なぜその方法を使うのかを考えます。


例として、方程式の文章題なら次のように言葉にします。


  • 求めたいものをxと置く

  • 数量の関係を式にする

  • 方程式を解く

  • 答えが問題文に合うか確認する


関数なら、「変化の割合を使う問題なのか」「グラフの式を求める問題なのか」を見分けます。


この一言説明ができるようになると、初見の問題でも手が止まりにくくなります。


毎日短時間の計算練習を入れる


計算力は一度に長時間やるより、短時間を続けるほうが身につきます。1日10分から15分で十分です。


内容は、今のテスト範囲に必要な計算に絞ります。


  • 正負の数

  • 文字式の計算

  • 方程式

  • 分数を含む式変形

  • 展開や因数分解

  • 関数の代入計算


答え合わせでは、正解数だけでなくミスの種類を見ます。同じミスが3回出たら、そこが優先課題です。


保護者ができるサポート


赤点を取った直後は、本人も不安を感じています。責める言葉が増えると、答案や課題を見せにくくなります。


保護者ができるサポートは、勉強をすべて教えることではありません。まずは状況を整理する手助けです。


  • テスト範囲と平均点を一緒に確認する

  • 赤点の基準と補習の有無を確認する

  • 問題集の進み具合を見る

  • 睡眠時間と学習時間のバランスを整える

  • 先生に質問する予定を一緒に決める


声かけは、「なぜできなかったの」よりも「どこから戻ればよさそうか」のほうが前に進みます。


必要であれば、学校の先生に相談してもよいでしょう。どの単元から復習すべきか、次のテストで優先すべき問題は何か、具体的な助言をもらえることがあります。


次のテストまでの学習計画の例


残り期間が2週間ある場合は、次のように進めると現実的です。


時期

やること

1日目

前回テストを分類し、苦手単元を決める

2日目から5日目

教科書の例題と基本問題を解き直す

6日目から9日目

学校指定問題集の間違えた問題を解く

10日目から12日目

類題を時間を測って解く

13日目

赤印の問題だけを再確認する

前日

基本問題、公式、ミスしやすい計算を確認する


残り1週間しかない場合は、範囲をさらに絞ります。応用問題よりも、基本問題と授業で扱った問題を優先しましょう。赤点を避ける目的なら、解ける問題を確実に落とさないことが重要です。


赤点から立て直すために大切なこと


数学の赤点は、能力の限界を示すものではありません。多くの場合、原因は「前の単元の穴」「理解のずれ」「演習不足」「計算の不安定さ」「テスト勉強の進め方」に分けられます。


まずは、返却されたテストと学校指定の問題集を見直しましょう。次に、解けない問題を分類します。そして、基本問題を自力で解ける状態まで戻します。


中高一貫校の数学は進度が速い分、つまずきを放置すると苦しさが増えます。早めに原因を見つけ、やることを絞れば、次のテストで流れを変えることは十分に可能です。赤点を「終わり」ではなく、勉強の組み立て直しの合図として使っていきましょう。


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