中高一貫校の英語についていけない原因と中1からの立て直し方

中高一貫校に入学してしばらくすると、「英語だけ急に苦しくなった」と感じる生徒が少なくありません。
中学受験が終わり、英語の学習を本格的に始めたばかりなのに、授業はどんどん進む。単語テスト、文法問題、教科書本文の暗唱、課題プリント。気づけば、学校の宿題を終わらせるだけで精いっぱいになっていることもあります。
英語は、前に学んだ単語や文法を使いながら新しい内容を積み上げる教科です。基礎があいまいなまま授業が進むと、次の単元でさらに分からなくなります。
ただし、成績が下がったからといって「英語が苦手」と決めつける必要はありません。大切なのは、どこから理解できなくなったのかを確認し、必要な内容まで戻って学習することです。

中高一貫校の英語についていけなくなる理由
中高一貫校の英語でつまずく原因は、生徒によって違います。よくあるのは、次のようなケースです。
英単語を十分に覚えていない
基本的な英文法を理解できていない
英文を読むのに時間がかかる
学校の授業進度に復習が追いついていない
自分に合う英語の勉強方法が分からない
特に大きいのは、英単語と英文法の不足です。
英単語が分からなければ、英文の意味を取ることができません。単語の意味を知っていても、文法が分かっていなければ、文全体の意味を正しく読み取れません。
例えば、次の2文を見てみます。
```text
I play tennis.
He plays tennis.
```
どちらも「テニスをする」という意味ですが、主語が変わると動詞の形も変わります。こうした基本があいまいなまま、現在進行形、過去形、助動詞、不定詞へ進むと、授業が急に難しく感じられます。
中高一貫校では、学校ごとに進度や教材が異なります。検定教科書に加えて、学校独自のプリントや副教材を使うこともあります。そのため、一度遅れると「何を復習すればよいのか」が見えにくくなりがちです。
中学1年生の英語で最初に身につけたいこと
中学1年生の英語では、難しい長文を読む前に、英語の基本的な仕組みを理解することが大切です。
まず確認したいのは、次の内容です。
主語と動詞の関係
be動詞と一般動詞の違い
肯定文、否定文、疑問文の作り方
三人称単数現在形
現在形と過去形の違い
基本的な英単語
例えば、次の2文を比べます。
```text
I am a student.
I play soccer.
```
1つ目の文では、be動詞の `am` を使っています。2つ目の文では、一般動詞の `play` を使っています。
この違いが分かっていないと、否定文や疑問文を作るときに混乱します。
```text
I am not a student.
Do you play soccer?
```
be動詞の文では `not` をそのままつけます。一般動詞の文では `do` を使います。ここを丸暗記だけで進めると、問題が少し変わっただけで手が止まります。
中1英語の立て直しでは、長い英文をたくさん読むよりも、短い英文を正しく読める、書ける、説明できる状態を目指しましょう。
英単語を覚えても忘れてしまう場合の対策
英語が苦手になっている生徒の中には、「覚えたはずなのに、すぐ忘れる」と悩む生徒が多くいます。
テスト前日に30語を一気に覚えても、数日後にはかなり忘れていることがあります。これは能力の問題ではなく、確認回数が足りていないだけの場合が多いです。
英単語は、短時間でもよいので繰り返すことが大切です。
1日に覚える単語数を決める
最初から多くしすぎる必要はありません。まずは1日10語から20語程度で十分です。
大切なのは、毎日続けられる量にすることです。覚えきれない量を設定すると、単語学習そのものが嫌になってしまいます。
英語を見て日本語の意味を答える
まずは、英単語を見て意味を思い出します。
```text
student 生徒
play する、遊ぶ
usually ふつう、たいてい
```
この段階では、完璧なスペルを書けなくても構いません。英文を読むためには、まず意味が分かることが必要です。
日本語を見て英語を書けるようにする
定期テストで単語の書き取りや英作文が出る場合は、日本語を見て英語を書く練習も必要です。
ただ眺めるだけでは、スペルは身につきにくいです。声に出しながら、手を動かして書きましょう。
翌日と数日後にもう一度確認する
単語は、1回覚えて終わりにしないことが大切です。
おすすめは、次の流れです。
タイミング | やること |
その日 | 新しい単語を覚える |
翌日 | 前日の単語を確認する |
3日後 | 間違えた単語だけ確認する |
週末 | 1週間分をまとめて確認する |
覚えられない単語だけを小さなカードやノートにまとめると、復習しやすくなります。
文法は公式の暗記ではなく使い方で覚える
文法が苦手な生徒は、ルールを暗記しようとして疲れてしまうことがあります。
もちろん、ルールを知ることは必要です。ただ、それだけでは問題を解けるようになりません。
例えば、三人称単数現在形なら、次のように並べて確認します。
```text
I like music.
You like music.
He likes music.
She likes music.
```
主語が `he` や `she` になると、動詞に `s` がつく。この変化を、例文の中で確認します。
次に、自分で文を作ります。
```text
My brother plays soccer.
My mother likes coffee.
Ken studies English.
```
文法は、説明を読んだだけでは定着しません。例文を読む、自分で作る、間違いを直すという流れで身につきます。
学校のワークを使う場合も、丸つけだけで終わらせないようにしましょう。間違えた問題には、必ず理由があります。
単語の意味を知らなかった
be動詞と一般動詞を混ぜてしまった
主語を見落とした
時制を確認していなかった
間違いの原因を書いておくと、次に同じミスをしにくくなります。

学校の課題に追われているときの立て直し方
中高一貫校では、課題の量が多いことがあります。英語だけでなく、数学や国語、理科、社会の課題もあります。そのため、英語の復習に時間を取れないまま次の授業を迎えてしまうことがあります。
この場合、最初からすべてを完璧にしようとしないことが大切です。
まずは、学校の英語学習を次の3つに分けます。
内容 | 優先度 |
小テストに出る単語 | 高い |
授業で扱った文法 | 高い |
発展問題や応用長文 | 状況に応じて |
成績を立て直す段階では、発展問題よりも基礎を優先します。基礎が固まっていない状態で難しい問題に時間をかけても、効果が出にくいからです。
1週間の学習では、次のような形がおすすめです。
平日 単語10分、文法復習15分
週末 学校ワークの解き直し、教科書本文の音読
テスト2週間前 間違えた問題の解き直し、単語の総復習
英語の勉強時間を長く取れない場合でも、毎日少しずつ触れることが大切です。英語は、間が空くほど思い出すのに時間がかかります。
中学2年生で分からなくなった場合も中1内容に戻る
中学2年生になってから英語が急に分からなくなることもあります。
その場合、原因が中2内容だけにあるとは限りません。実際には、中1のbe動詞、一般動詞、三人称単数、過去形があいまいなまま進んでいることがあります。
例えば、助動詞 `can` を学ぶときも、基本の語順が分かっていないと混乱します。
```text
I can swim.
Can you swim?
I cannot swim.
```
この文を理解するには、主語、動詞、疑問文、否定文の考え方が必要です。
中2でつまずいたときは、恥ずかしがらずに中1内容へ戻りましょう。戻ることは遠回りではありません。むしろ、早く立て直すための近道です。
家庭で確認したい学習の進め方
家庭で英語を見直すときは、「勉強しなさい」と声をかけるだけではうまくいきにくいです。何が分からないのかを一緒に整理することが先です。
次の順番で確認すると、原因が見えやすくなります。
直近の定期テストを見直す
間違えた問題を単語、文法、読解に分ける
学校ワークの解き直しをする
分からない単元まで戻る
毎日の学習量を少なく決めて続ける
テストの点数だけを見ると、苦手の正体が分かりません。答案を見ると、単語ミスが多いのか、文法ミスが多いのか、長文で時間が足りないのかが分かります。
保護者がすべて教える必要はありません。大切なのは、学習状況を一緒に確認し、続けられる仕組みを作ることです。
英語を立て直すために今日から始めたいこと
中高一貫校の英語についていけないと感じたとき、最初にするべきことは難しい問題集を増やすことではありません。
まず、今のつまずきを整理します。
単語が読めないのか
文法ルールが分からないのか
英文を読むのに時間がかかるのか
学校の復習が追いついていないのか
原因が分かれば、戻る場所も決まります。
中1内容は、英語学習の土台です。ここを丁寧に固めると、中2以降の文法や長文にもつながります。成績が下がった時期があっても、立て直しは十分に可能です。
まずは今日、学校のワークや定期テストを開き、間違えた問題を3つだけ選んでみてください。その3つを「単語」「文法」「読解」に分けるだけでも、次にやるべき勉強が見えてきます。



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