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大学入試共通テスト英語リスニング対策16 福岡塾草香江校

英語と日本語の音節(syllable)の違いを理解することは、リスニング力向上に大変役立ちます。英語は日本語とは異なるリズムと発音構造を持っているため、以下のポイントを意識することで、英語の音をよりよく捉えられるようになります。

1. 音節構造の違い

  • 日本語: 日本語は「モーラ」と呼ばれる音の単位で構成されています。モーラは1つの母音(または子音+母音)の組み合わせが基本となり、音のリズムが均等です。たとえば「かんじ(漢字)」は3モーラ(か・ん・じ)で発音されます。日本語は、子音で終わる音がほとんどなく、「ん」を除けば基本的に母音で終わります。

  • 英語: 英語の音節は子音と母音の組み合わせがより複雑です。母音だけでなく、子音で終わる音節も多く、たとえば「dog」や「stop」のように、子音で音がしっかり終わります。また、英語には連続する子音が使われることが多いため、日本語話者にとって発音しづらい音が多いです。英語の音節は短いものから長いものまであり、強弱のリズムがはっきりしています。

2. リズムと強弱

  • 日本語: 音の長さが一定で、「たたた」と均等なリズムで発音されるのが特徴です。アクセントがあまり強調されないため、すべての音が比較的均等な強さで発音されます。

  • 英語: 英語は「ストレス・タイムド」(stress-timed)言語で、強勢(ストレス)を置く音節が強く、はっきりと発音されます。一方、弱勢(アンストレス)の音節は短く、あいまいに発音されることが多いです。たとえば、「important」は「im-POR-tant」と、真ん中の「POR」に強勢が置かれます。リズムに強弱があることで、内容語(名詞、動詞、形容詞など)がはっきりと聞こえ、機能語(助詞、前置詞など)はあいまいになりやすいです。

3. 母音の違い

  • 日本語: 日本語の母音は「a, i, u, e, o」の5つで、それぞれがはっきりと発音されます。

  • 英語: 英語には複数の母音があり、日本語の母音よりもあいまいな発音の「シュワー音(ə)」などが含まれます。シュワー音は、弱勢の音節で多く使われ、「banana」などの「ba・NA・na」のように、弱い部分ではっきり発音されません。このあいまいな母音が、日本語にはないリズムの柔軟性を生んでいます。

4. 子音の連続とリダクション

  • 子音の連続: 英語は子音が連続して発音される場合が多く、これに慣れていない日本語話者にとって聞き取りにくく感じることがあります。たとえば「stops」や「clocks」など、子音が連続する音を聞き取る練習が必要です。

  • リダクション(音の省略): 英語では会話中に音が省略されることが多く、特に弱勢の音や短縮される音(音のリダクション)が頻繁に起こります。たとえば、「want to」は「wanna」のように変化します。この省略や短縮が日本語話者にとってリスニングの難易度を上げる要因となります。

リスニング力向上のためのポイント

  1. 強弱のリズムに慣れる: 英語のリズムを意識して、強勢のある音を優先的に聞き取る練習をしましょう。内容語に意識を向けることで、要点をつかみやすくなります。

  2. 母音のあいまいさを理解する: シュワー音など、英語特有の母音を意識し、すべての母音を日本語のように「はっきり」発音しないことに慣れると聞き取りが楽になります。

  3. 子音の連続を意識する: 特に英単語の最初や最後に連続する子音に慣れることが大切です。英語の発音練習を通して、リスニング力を向上させると、実際の会話でも聞き取りやすくなります。

  4. リダクションに慣れる: ネイティブのスピードで話されるリダクションのパターンを知ることは、自然な会話の聞き取りをサポートします。例えば「gonna」「wanna」「gotta」など、よく使われる短縮形を覚えておきましょう。

日本語と英語の音の違いを理解し、それに合わせた練習を取り入れることで、リスニング力の向上が期待できます。

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